松寺の石取祭(まつでらのいしどりまつり)【大矢知地区】
御厨神明社の祭礼に奉納される行事。
12張の提灯を山形に飾った三輪の祭車に大太鼓を掛け、両側に大きな鉦をつるし、囃子方が打ち鳴らしながら進む。石取り神事は、桑名・春日神社の馬場修理のため、町屋川から石を運んだのがはじまりとされる。
桑名市を中心に、北勢地方から尾張西部にかけて広がり、現在約100輌の石取り祭車があるといわれ、四日市市内にも約20輌が現存する。
松寺では古くは、稲熱(いもち)を追い払う「虫送り行事」として松明を焚き、太鼓や鉦を打ち鳴らしながら町内を練り歩いていたのを、近隣の祭礼に倣って昭和27年に祭車を設け、石取りの形式を取り入れたのが始まりとされる。
太鼓上の天幕や前輪横の鬼木など、年々改修され美しくなっている。